弁護士が中小企業診断士試験で受けられる科目免除について

弁護士と他資格

弁護士資格を取得すると,弁護士以外の複数の士業の業務を行う権限が自動で付与されることになりますが,中小企業診断士としての資格は自動で付与されることにはなりません。

そのため,弁護士の方が中小企業診断士としても活動しようとお考えの場合には,別途中小企業診断士としての資格を取得する必要があります。

本記事では,弁護士の方が中小企業診断士試験を受験する際に受けられる科目免除の内容について,検討します!

弁護士が中小企業診断士資格を取得するメリット

弁護士の方が中小企業診断士資格を取得すると,どのようなメリットを享受できるでしょうか。

弁護士の方は,実務の中で,いわゆる一般民事事件だけではなく,企業を相手にしたアドバイスが必要となる場面に遭遇することも少なくないと思います。

このような場面において,弁護士の方は,司法試験の学習や実務の中で培った法的知識や知見をベースにしたアドバイスを行うことになるのではないでしょうか。

仮に,このようなアドバイス業務の際に,弁護士の方が,経営者の目線から,財務会計の知識などもベースにしたアドバイスを行うことができれば,その弁護士の方の市場価値は高まるといえるでしょう。

加えて,そのような財務会計の知識などを保有していることを国家資格の保有によってアピールすることができれば,弁護士の方は,ご自身の市場価値を,より一層市場価値を高めることができるといえます。

弁護士の方の数が増加傾向にある中で,このような形で市場価値を向上させていくことは,これからの弁護士の方にとっては必要不可欠ともいえると思います。

中小企業診断士の資格を取得するためには,後述するような財務会計の知識や企業経営理論の知識が必要となり,そのことは「中小企業診断士」という名称からも明らかであるため,弁護士の方が中小企業診断士の資格を取得することには,上記のような形で市場価値を向上させられるというメリットがあるといえます。

中小企業診断士試験の概要

それでは,弁護士の方が中小企業診断士の資格を取得することを考えた場合,どのような試験を受けなければならないのでしょうか。

中小企業診断士試験のスケジュール

令和3年のスケジュールとなってしまいますが,一般社団法人中小企業診断協会が公表しているスケジュールは次の通りです。

  • 第一次試験(試験日):令和3年8月21日(土)・22日(日)
  • 第一次試験(合格発表日):令和3年9月21日(火)
  • 第二次試験(筆記試験日):令和3年11月7日(日)
  • 第二次試験(口述試験日):令和4年1月23日(日)
  • 第二次試験(合格発表日):令和4年2月2日(水)

中小企業診断士試験の試験科目

中小企業支援法の第12条に基づき国家試験として実施される中小企業診断士試験の試験科目は,第一次試験が次の7科目となっています。

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理(オペレーション・マネジメント)
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

こちらはマークシート方式での試験実施となります。

次に,第二次試験の筆記試験は,次のような構成となっています。

  • 事例Ⅰ「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
  • 事例Ⅱ「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例
  • 事例Ⅲ「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
  • 事例Ⅳ「財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」

具体的な企業の事例が与えられ,それに対する設問が各事例1つあたり4問から5問程度出題される形式となっています。

各設問あたりの回答の分量は15文字〜200文字程度となっています。特に事例Ⅳに関しては,計算が求められる設問もあります。

最後に,第二次試験の口述試験については,中小企業の診断及び助言に関する能力について,筆記試験の事例などをもとに,個人ごとに面接の方法により行われることになります。

中小企業診断士試験の合格率

上記のようにマークシート形式の試験,筆記試験,そして口述試験の3類型の試験を受ける必要がある中小企業診断士試験ですが,令和2年における合格率は次のようになっています。

  • 第一次試験の合格率:42.5%
  • 第二次試験の合格率:18.4%

合格率は非常に低いものとなっていると評価できます。

弁護士が中小企業診断士資格を取得する際の科目免除

上記のように試験科目も多い中小企業診断士試験ですが,弁護士の方が中小企業診断士試験を受ける際には,第一次試験の短答式試験について,次の科目の科目免除措置を受けられます。

  • 財務・会計
  • 経営法務

第一次試験につき,2科目免除され,残り5科目を受ければ良いことになります。

弁護士が中小企業診断士を目指す場合の勉強法

それでは,上記のような科目免除を受けられる中小企業診断士試験に合格することを目指すため,弁護士の方は,どのような勉強方法を採用すれば良いでしょうか。

弁護士の方が中小企業診断士を目指す場合の勉強方法は,独学と通信講座等に大別されると思います。

司法試験を独学で突破された弁護士の方であれば,コストを抑える観点から,独学で中小企業診断士試験合格を目指すのも一つの選択肢であると思います。

他方で,可能な限り短期間で中小企業診断士試験に合格することを希望されている方は,必要な知識を効率的に学べる通信講座等を選択されるのが良いかもしれません。

弁護士の方向けに割引価格での通信講座等を提供しているスクールとしては,次のようなところが挙げられます。

最後に

弁護士の方や司法試験に合格して司法修習生になられた方にとって,中小企業診断士資格と弁護士資格とのダブルライセンスを目指すことは,コストパフォーマンスの良い選択肢だと思います。

本記事の内容も参考に,中小企業診断士資格と弁護士資格のダブルライセンスを一度検討されてみてはいかがでしょうか。

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